ヘルメットのシールドに細かい傷がついて、視界が悪くなっていませんか?
傷を消そうとピカールやコンパウンドで磨いたら、白く曇ってかえって見えにくくなった、という声も少なくありません。
かといって、傷がつくたびにシールドを買い替えるのもお金がかかりますよね。
この記事では、シールドについた傷の消し方とヘルメットのメンテナンス、やってはいけない磨き方、シールド交換の目安を解説します。

磨いて悪化させる前に、まずはシールドの状態をチェックしてみましょう!
ヘルメットシールドの傷は消せる?
シールドの傷は、浅いものなら目立たなくできますが、深い傷を自分で消すことはできません。
まずは傷の深さを確かめて、シールドの素材の特徴を知っておきましょう。
結論:浅い傷は消せる
シールドについた浅い傷や、傷に見える汚れは、水で洗って拭くだけで目立たなくなることがほとんど。
傷だと思っていた白っぽい筋が、こびりついた水アカや虫の跡だった、ということもよくあります。
一方で、飛び石でえぐれたような深い傷は、表面を削らない限り消えません。
削れば今度は表面が白くくもったり、景色がゆがんで見えたりするので、深い傷はシールド交換で解決しましょう。


よく使っていたSHOEIのGT-Air IIはシールドにたくさん傷がついていました。内側のインナーバイザーにも細かい傷があります。
傷の深さをチェックする方法
傷の深さは、爪の先で傷を優しくなぞって確かめることができます。
爪が引っかからなければ浅い傷、少し引っかかれば深い傷の目安です。
チェックする前に、シールドを中性洗剤で洗って汚れを落としておきましょう。
汚れがついたままなぞると、砂ぼこりで新しい傷をつけてしまいます!
- 爪が引っかからない:洗浄とお手入れで目立たなくなる
- 爪が引っかかる:交換を考える
- 視界の真ん中に傷がある:深さに関わらず交換がオススメ
シールドは薬品に弱い
ヘルメットのシールドは、ほとんどがポリカーボネートというプラスチックでできています。

SHOEIやAraiの取扱説明書を見ると、アルコールの使用はNGとされていました。
シールドの傷と汚れの落とし方
まずは基本の洗い方をおさえておきましょう!
中性洗剤で洗う

カンタンに洗うだけで小さな傷や汚れは落ちることがあるので、磨く必要ナシ!
- シールドをヘルメットから外す
- 水で薄めた台所用の中性洗剤で洗う
- きれいな水ですすぐ
- やわらかい布で拭く
- 日陰の風通しの良いところで乾燥させる
なお、こちらの方法はSHOEIの公式サイトでも推奨の方法として紹介されています。
水で薄めた中性洗剤で洗い、よくすすいでください。洗浄後は柔らかい布などで水分を拭き取ってから、自然乾燥させてください。
出典:SHOEI「CNS-1 シールド」

日陰の風通しの良いところがない場合は、サーキュレーターや扇風機を当てて室内で乾かす方法もあります!
ヘルメットの内装の洗い方は、こちらの記事で解説しています。

虫汚れは水でふやかす
シールドに衝突する虫も、視界が悪くなりますし何より気持ち悪いですよね。
ですが、何もせずこびりついた虫を布でこすってしまうのはNG!
固くなった虫の死骸や砂ぼこりを一緒に磨いてしまい、シールドに傷がついてしまいます。
こびりついた虫を取り除いてから、布で拭き上げましょう。
- 水につけてふやかした後、やわらかい布で拭く
- 水を含ませたタオルを当てて水を浸み込ませる

R3はスピードが出るぶん勢いよく当たりますが、カウルのおかげで風向きが変わり、ヘルメットに当たる回数は少なめでした。
やわらかい布で拭く
拭くときは、マイクロファイバータオルのようなやわらかい布を使いましょう。
乾いた布でいきなり拭くと、表面の砂ぼこりを引きずって細かい傷が増えてしまいます。
水で湿らせた布で汚れを浮かせるのがコツです!

私は、水道水を含ませたコストコのマイクロファイバータオルで拭いたあと、乾いたマイクロファイバータオルで水気を取っています。最後に、使わなくなった肌着で仕上げています。
やってはいけないこと
傷を消そうとして、研磨剤や身近な掃除グッズでこすると、かえって見えにくくなることがあります。
シールドに使わないほうがいいものを、3つ紹介します。
ピカールやコンパウンド
ピカールやコンパウンドは、表面を少しずつ削って傷をならす研磨剤です。
ピカールの公式サイトでは、プラスチックにも使えるとしつつ、塗装やコーティング、特殊な表面処理をしたものには適さないと書かれています。
シールドの表面にどんな加工がされているかは、見た目では判断できません。
削った部分だけ表面が平らでなくなり、景色がゆがんで見えることもあるので、自己流で磨くのはやめておきましょう。
ミラーシールドは特に要注意で、表面のミラーコーティングごと削れてしまいます。

ピカールで磨いたら、表面のクリアが剥がれた・コンパウンドで磨いたら白っぽくなった、という声もチラホラ見かけます。
メラミンスポンジ・耐水ペーパー
メラミンスポンジで代表的な激落ちくんは、洗剤なしで汚れが落ちる便利なスポンジです。
普段のお掃除でも私も愛用しているので、日常的に使っている方は多いですよね。
ですが、メラミンスポンジは研磨して汚れを落とすスポンジなので、くもり止め加工やコーティングされた面には使えません。
同じ理由で、耐水ペーパーもシールドにはオススメできません。
シールドを削って傷を消そうとすると、削った跡がすりガラスのように白くくもり、元の透明さに戻すのは難しくなってしまいます。
アルコール入りクリーナーとガラコ
見落としがちなのが、アルコール入りのクリーナーと、車の窓ガラス用の撥水剤。
Araiの取扱説明書には、次のような注意があります。
アルコールを含むクリーナーやシンナー系溶剤、ガソリンなどが付着した場合や、車窓用の撥水剤などを使用した場合、素材が侵されシールドにヒビ割れが発生し、万一の衝撃時に破損するおそれがあります。
出典:アライヘルメット「取扱説明書」
ガラコのような車の窓用の撥水剤は、ガラスに塗る前提で作られています。
シールドはあくまでプラスチックなので、ヘルメットのシールドには使わないようにしましょう。

撥水させたいときは、LAVENの「はっ水剤」のように、ヘルメットのシールド用と書かれたものを選びましょう!
シールドを交換する目安
爪が引っかかる深い傷や、拭いても落ちない汚れがあるなら、シールドの交換を考えましょう。
シールドもプラスチックなので経年劣化していきます。消耗品と割り切りましょう。
傷を放置するリスク

傷のあるシールドをそのままにする一番のリスクは、夜と雨の日に前が見えにくくなること。
私も、夜に対向車のライトが傷に反射して、前が見えにくくなったことがあります。
走っている最中にシールドがくもったと思って拭ったら、いつまでたっても消えない。
傷だと気づくまで、しばらく視界のことばかり気になって、運転に集中できませんでした。

運転中に視界が気になって集中できないのはめっちゃ危険!
交換にいくらかかる?

シールドの値段はメーカーやモデルによって違いますが、純正のクリアシールドで5,000〜8,000円くらいです。
| ヘルメット | シールド | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|
| SHOEI GT-Air IIなど | CNS-1 | 7,700円 |
| Arai RX-7Xなど | VAS-V MVシールド | 5,500円 |
研磨剤やクリーナーをあれこれ買って試すより、新品に交換したほうが早くて確実です。
シールド交換のやり方
シールドは自分のヘルメットの型式に合うものを適合表で必ず確認しましょう。
同じメーカーでもモデルによって合うシールドが違います。
ヘルメットを買うお店選びについては、こちらの記事で解説しています。

SHOEIやAraiのフルフェイスなら、工具を使わずに自分で付け替えられます。
外し方はモデルごとに違うので、メーカーの公式サイトにある動画や取扱説明書を見ながら作業しましょう。

結構大きな音が鳴るので、壊れたかも!とヒヤッとしたことがあります…
シールドに傷をつけない方法
シールドの傷は、毎日の扱い方でかなり減らすことができます。
拭き方と置き方、ツーリング後のお手入れの3つを見直してみましょう。
ティッシュで拭かない
汚れたシールドを、ティッシュでサッと拭いていませんか?
乾いたティッシュでこすると、表面の砂ぼこりを引きずって細かい傷がつきます。
ウェットティッシュも、アルコール入りのものはシールドの素材を傷めるのでNG。
出先で拭くときは、水で湿らせたやわらかい布を使いましょう。
雨の日にグローブで水滴をぬぐうのも、傷の原因になります。
グローブの表面についた砂や汚れで、シールドをこすってしまうからです。
雨の日は、シールド用の撥水剤を塗っておくと水滴が風で飛ぶので、ぬぐう回数を減らせます。

私のシールドの傷は、飛び石と、雨の日にグローブでぬぐっていたのが原因でした…。
ミラーにヘルメットを掛けない
バイクを停めたとき、ヘルメットをミラーに引っ掛けていませんか?
ミラーの角でシールドが傷ついたり、内側の衝撃吸収ライナーが変形したりする可能性があります。
また、ヘルメットだけではなく、ミラー側にもクセがついてしまい破損の原因になります。
ヘルメットを置いておくなら、ヘルメットロックを使うのがオススメです。

ヘルメットロックは盗難対策でも使えるパーツです。車体に多少接触しますが、盗まれたりミラーが壊れたりするよりはずっとマシです。
ツーリング後のお手入れ
シールドのお手入れは、ツーリングから帰ったその日のうちにやるのが理想です。
虫や汚れは時間がたつほど乾いて固まり、落とすときにこする回数が増えてしまいます。
- 水で湿らせた布で虫や汚れをふやかす
- やわらかい布で拭き取る
- ヘルメット本体の汚れを落とす
- インナーにファブリーズをふる
- 袋などにしまわず風通しの良いところで自然乾燥させる
汚れがひどい日は、シールドを外して中性洗剤で丸洗いしましょう!

ヘルメット本体の汚れ落としには、LAVENの「ガラス系ボディーコーティング SRX7」を使っています。マットのヘルメットにも使っていますが、今のところ問題はありません。
ただし、自分で塗装したヘルメットや、塗装屋さんで塗ってもらった特注品には使わないほうが安心です。
ヘルメットメーカーはマット塗装のお手入れを薄めた中性洗剤に限っているので、心配な方は中性洗剤を含ませた布で拭き取りましょう。
スプレーがシールドにかからないよう、シールドを避けて塗るか、心配な人は外してから使ってくださいね。
バイクの洗車のタイミングについては、こちらの記事でまとめています。

まとめ
シールドの傷は、浅いものなら洗って拭くだけで目立たなくなりますが、深い傷は磨いても消えません。
自己流で磨いて悪化させる前に、まずは爪で傷の深さをチェックしてみましょう。
- 浅い傷:中性洗剤で洗って、やわらかい布で拭く
- 深い傷:シールドを交換する
- ピカール・コンパウンド・メラミンスポンジは使わない
- アルコール入りクリーナーと車用の撥水剤もNG
- ティッシュやグローブで拭かない
- ミラーにヘルメットを掛けない
シールドは消耗品なので、傷が増えてきたら交換すればOK。
傷を消そうとがんばりすぎなくて大丈夫です。
でも、お気に入りのヘルメットは、できるだけきれいな状態で長く使いたいですよね。
ツーリングから帰ったあとにサッとお手入れするだけでも、シールドの傷はぐっと減らせます。

クリアな視界で、安全にツーリングを楽しみましょう!








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